村田沙耶香『丸の内魔法少女ミラクリーナ』
村田沙耶香さんらしい短編4編。そもそもタイトルからしてらしさ満開!
何が正解かよくわからなくなってくるというのはこの短編集に限らず共通のテーマ。表題作はそれを正義の問題として語られていると思うが、何ともコミカルな展開で哲学的な空気が微塵もないのがこの人らしい。
『無性教室』は性別と恋愛感情はどちらが先なのか?を問い、『変容』は価値観の曖昧さを問う。普通なら疑問をもたないような当たり前の事を疑う事で不安な気持ちにさせられる、そんないつもの村田沙耶香ワールドを堪能できました!
※自身のブクログから転載しています。
読了日:2020年3月1月 評価:★★★★☆
- 作者:村田 沙耶香
- 発売日: 2020/02/29
- メディア: 単行本
※テーマ画像は Gerd Altmann さんによる Pixabay からの画像をトリミングして使用しています。